「GO!GO!GO!」は“魔法の言葉” 主将・清宮発案、早実スローガンの効果とは
ベンチで連呼される「GO!GO!GO!」は“魔法の言葉”!?
試合中のベンチでも、ナインはこのスローガンを叫んでいた。最初は照れくさく、大半の選手が声に出さなかったが、清宮は先頭に立って言い続けた。すると、次第にチャンスの場面で「GO!GO!GO!」と口にする選手が現れた。チームは勢いに乗る。勝利すると、同調する選手が増えていった。最後はベンチ全員がスローガンを叫んだ。いつの間にか、チームに勢いが出る魔法の言葉となっていった。
各部門で5キロ(メートル)アップを目指すという狙いがあったが、その言葉の言いやすさがナインに浸透。昨年のチームスローガン「自ら学べ。一にこだわれ」に代表されるように、これまではなかなか試合中に大声で叫べるようなものではなかったが、今年のスローガンはそのキャッチーさが思わぬ効果を発揮した。
単純明快なフレーズに見えるが、清宮はいくつもの意図を込めていた。清宮1人が突出するのではなく、チーム全体としてのレベルアップ、ベンチが沈まない雰囲気作りに成功した点に、今季の早稲田実の強さがある。全員野球で秋季大会を制した早実は、冬に一段と強化されたチーム力をもって、春の甲子園で頂点を目指していく。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count