出揃った32の選抜代表校、近畿勢が大会席巻も? 優勝候補はどのチームに

神戸国際大付属で注目の4番、史上3校目の春連覇がかかる智弁学園

 近畿大会準優勝の神戸国際大付属も侮れない。7年ぶりのセンバツ出場を手にした同校で注目されるのは4番の捕手・猪田。昨秋の近畿大会で2戦連続弾を放つなど高校通算16本のプロ注目の強打者だ。捕手になったのは昨年の夏の大会が終わった直後から。外野手からの転向も投手陣の信頼を得て、チームも引っ張っている。

 昨年のセンバツではあと一歩のところで選考から漏れた報徳学園(兵庫)は今回、選出された。昨年のチームも実力揃いだったが、選考漏れの悔しさを力に変えて、頂点へ挑む。2002年春に優勝に導いた名将の永田裕治監督は今大会を最後に勇退する。グラウンドでは厳しく声を張り上げる指揮官だが、今回の出場が決まると選手たちを称えた。ナインも花を添えるために一丸となって戦っていくだろう。近畿8強とはいえ、1番の小園から始まるバランスの取れた打線は全国の強豪と台頭に戦える力を秘める。

 昨春を制した智弁学園(奈良)も8強ながら登場。前チームから4番を務めてきた福元が1番に入るなど、先頭打者から破壊力がある。1982年のPL学園(大阪)以来、史上3校目の2連覇がかかる。また滋賀学園(滋賀)も昨春の甲子園を経験した神村や控えの棚原ら投手力は高い。プロ注目の捕手・後藤もさらにレベルアップした打力を見せてくれるだろう。

 近畿以外では東北の仙台育英(宮城)、東京では早稲田実、日大三、東海では静岡、九州では福岡大大濠や秀岳館(熊本)などが優勝候補として挙げられる。上位に食い込むためには強豪校がひしめく近畿勢にどう打ち勝っていくかがポイントの一つ。近畿勢が大会を席巻するのか、それともその力を凌駕する高校が現れるのか――。いずれにせよ、白熱した戦いが期待できそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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