「奥深さ」に気付いた人も 野球の見方を変えるスコアシート

答え合わせで正解したのは…「通になるとバックネット裏から見るように」

 ここでスコアの答え合わせ。正しく書けた参加者は6人だった。最後に平井氏は「スコアはいかに自分が分かるように書けるかが大事です。新聞記者も最初は全く書けない人が多いですから、心配しなくても大丈夫。好きなチームや選手の試合のスコアを書き、改めて見て『こんな試合だったな』と記念として振り返ることもできます」とアドバイス。さらには「野球の見方が変わって通になると、バックネット裏から見るようになります」と新たな「野球観戦術」も提案した。

 プロ野球ファンになって半年という参加した18歳女性は「スコアシートを書いたのは今日が初めて。今まで何も気にせずに見ていましたが、野球の深みを知り『野球は楽しいな』と感じました。今度試合を見に行くときはスコアを書きながら観戦したいですね」と意欲を見せた。

 セミナーを終え、上野氏は大きな手応えを感じていた。「参加した皆さんは面白そうな表情をしていて、私自身も楽しませてもらいました。今後も野球に興味を持ってくれる方をもっと増やしたいと感じています。また機会があれば、来年に第2回を開催したいですね」。

 デジタル化が進む昨今、手書きでスコアを記入するのはアナログな作業だ。しかし、試合を見ながらスコアを書くことで「野球は奥が深い。こんな見方があるんだ」と気付くのも新たな楽しみの一つだろう。ぜひ野球観戦をする際には、スコアブックやスコアシートを持って球場に行くことをオススメしたい。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

「パ・リーグ インサイト」武山智史

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