ロッテ「広報カメラ」仕掛け人が撮り始めたワケ 最多再生回誇る映像は…
偶然撮れた映像に「やった!」
「口には出さなかったけれど、違和感はあったと思います。表情も固かったし『この映像、何に使うの?』という印象でした。でも2015年のCSぐらいから選手たちにもすっかり当たり前の雰囲気になって、撮られていることに違和感がなくなっていましたね。以前は事前に『映像撮るよ』と言っていましたが、最近は流れの中で自然に撮っています。もしも今、事前に言ってしまったら自然な表情は出せないでしょう」
中には偶然撮影できた映像も存在する。昨秋の鴨川キャンプ、ジョギングで球場入りする伊東監督に密着したものだ。
「マネージャーから『球場まで監督走ってきますよ』と連絡があって、監督が来るであろうコースで待っていたんです。でもなかなか来ないのであきらめて球場に戻ろうとしたら、監督が私の後ろ姿に気付いて声を掛けてきました。実はこの時、監督は道を間違えていたんです。迷っていたらたまたま私と会った。偶然撮れた映像だったんです。私の中では『やった!』と感じましたね」
昨年11月に行われたファン感謝デー「スーパーマリンフェスタ」ではこんな一幕があった。普段は撮影する立場の梶原氏だが、ロッカールームで選手に撮影されるという普段とは逆の立場を経験した。
「撮られる立場になって初めて気付いたんですが、なかなか笑顔になれませんよね。その時に『あぁ、選手たちはいつもこんな気持ちで撮られていたんだな』と実感しました。同時に撮影に協力してくれる選手たちに対して、改めて感謝の気持ちが生まれましたね」