NY紙で専門家が絶賛 田中将大と名投手に共通点「1つの次元で収まらない」
「田中は殿堂入り候補でもあるマイク・ムッシーナのことを思い出させる」
一方で、「田中が右肘に不安を抱える前、デビュー時に11勝1敗、防御率1.99という成績を残したことは、今となってははるか昔のことのように感じられる」と指摘。2014年、田中はデビューから14試合の時点で上記の圧倒的な成績を収めていたが、18試合目の登板となった同年7月8日のインディアンス戦で右肘靭帯部分断裂の重傷を負った。ただ、記事では「しかし、それ以来、彼は健康であれば、ノア・シンダーガード(メッツ)のような豪速球や、クレイトン・カーショー(ドジャース)のようなカーブといった球種がなくても、効果的な投球を続けている」と負傷後も安定感のある投球を続けていることを特筆。試合を作る能力は、間違いなくヤンキース投手陣でナンバーワンだ。
そして、そのスタイルはムッシーナ氏を想起させるものだという。記事の中で、現在は地元テレビ局「YESネットワーク」のアナリストを務めるヤンキースOBのジョン・フラハティ氏は「田中は殿堂入り候補でもあるマイク・ムッシーナのことを思い出させるね。ムース(ムッシーナの愛称)のように、ゲームプランを変えていくことに長けていて、その日のベストピッチが何なのか把握することも巧みだ。先発するたびに違えど、一年が終わると勝ち星を積み上げている」と話している。
ムッシーナ氏はメジャー18年間で通算270勝153敗、防御率3.68の成績を残した名投手。オリオールズで活躍後、2001年からヤンキースに所属し、8シーズンで123勝72敗、防御率3.88をマーク。2008年に20勝(8敗)を挙げながら、現役を引退した。その功績は大きく、チームメートだった松井秀喜氏も敬意を表している。松井氏は2012年にレイズに入団した際、「55」が空き番号ではなかったため「35」を新たな背番号として選んだが、その理由として恩師の長嶋茂雄氏の「3」が入った番号であること、そしてムッシーナ氏が「35」をつけていたことを挙げていた。