12球団キャンプ一斉スタート 沖縄&宮崎で始動のパ球団初日の模様は?
「ロッテの黒木氏に負けない、オリックスの黒木を築き上げる」
【オリックス】
宮崎県宮崎市で行われたオリックスのキャンプにおいては、ドラフト2位の黒木投手がブルペン入りし、ゆったりとしたフォームから力強いボールを投げ込んだ。
また黒木は、元千葉ロッテの「魂のエース」であり、同じ苗字である黒木知宏氏(現・北海道日本ハム一軍投手コーチ)が、現役時代に背負っていた番号と同じ「54」も、あらためて披露。プロ入りの際に自ら口にしていた「千葉ロッテの黒木氏に負けない、オリックスの黒木を築き上げる」ための、ささやかだが確実な第一歩を踏み出した。
【福岡ソフトバンク】
福岡ソフトバンクのキャンプでは、ベテランの松坂投手が初日からブルペンに入り、良好な仕上がりをアピールした。松坂投手のすぐ後ろでは、工藤監督と元西武ライオンズの東尾修氏が談笑し、西武の新旧の大エースが顔を揃える、贅沢なシーンも見られた。
松坂の球を受けていた高谷選手が、返球の際にコントロールを誤り、工藤監督と東尾氏の頭上に暴投してしまうような珍場面も。松坂投手の表情にもリラックスした様子が窺え、福岡ソフトバンクのキャンプは、終始和やかなムードで進行した。
以上、パ・リーグ5球団のキャンプ初日の模様を振り返ってみた。キャンプの期間は1か月足らずと長くないが、普段あまり公式戦が行われない場所で開催されているせいか、あるいは、ルーキーを含めた新体制チームが構築されている途中だからか、ほかのイベントにはない独特の雰囲気があるものだ。キャンプの見どころや参加している選手の姿を追っていくことで、福岡ソフトバンクのキャンプ初日の中継のように、この期間だけの貴重な場面を目にすることができるかもしれない。
2017年シーズンの開幕まで、あと2か月あまり。シーズン中ともオフシーズンとも異なるこの期間を楽しみながら、長く熱いペナントレースのはじまりを待ちたい。