今も鮮明に覚えているメッセージ ロッテ高卒4年目右腕が今季にかける想い

封筒の中にたくさんの「夢」、「子供たちのためにも」―

 そんな日々の浮き沈みを黒板にグラフにして説明をした。子供たちは地元出身のプロ野球選手の言葉に目を輝かせながら聞き入った。

「話をさせてくれた子供たちも今シーズンは注目をしてくれている。子供たちのためにも、しっかりと結果を出さないといけない。今年は2桁勝利を目指します」

 2月1日から始まった石垣島キャンプ。二木は大きな封筒を宿舎の自室に持ち込んだ。その中には子供たちからの授業の感想が書かれた用紙が入っていた。そして子供たちがどのような夢を持っているかもそれぞれ書かれていた。その一つひとつに目を通し、直筆で全ての子供たちに返事のメッセージを書く作業を行うのがこのキャンプでの練習後の日課であり、楽しい時間となっている。歌手、看護婦、先生。いろいろな夢に溢れていた。

「2人ほど、将来の夢にユーチューバーと書いてありましたよ。ビックリしました。そんな時代なんですね」

 そう言って嬉しそうに笑った。

 今オフのドラフトではいよいよ二木と同じ年の選手がプロの門を叩く。着実に成長を続ける4年目右腕。子供たちに夢を持つ大切さを伝えるためにも、今年はさらに大きな飛躍の年としたい。

記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

マリーンズ球団広報 梶原紀章●文 text by Noriaki Kajiwara

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY