「キューバの至宝」ら懐かしの助っ人ズラリ…WBC各国にNPB経験者が続々選出

懐かしい名前に「キューバの至宝」、史上初のイタリア出身選手も

 一方、懐かしい名前も見かける。その筆頭となるのが、14年から2シーズン巨人に在籍したセペダ(キューバ)だろう。

 2014年にキューバ政府が現役選手に容認した日本移籍第1号として巨人入り。04年のアテネ五輪金メダルの立役者となった強打者は「キューバの至宝」として大きな注目を集めたが、猛打を披露することができず。1年目は6本塁打、2年目は21打数0安打、打率.000の0本塁打に終わり、通算出場わずか72試合で退団。期待を裏切る形となってしまった。

 36歳となった「キューバの至宝」は、デスパイネとともに1次ラウンドで日本と激突する。果たして、経験豊富な国際舞台で往年の力を発揮し、日本の前に立ちはだかるのか。また、同ラウンドでは、06年に阪神に在籍したオクスプリングが「指名投手枠」でオーストラリア代表に選出されており、対決する可能性もある。

 かつてのNPB経験者では、史上初の純粋なイタリア出身選手として12年から4季オリックスでプレーしたマエストリ(イタリア)のほか、日本ハム・モルケン(カナダ)、ヤクルト・ロマン、西武のミゲル・メヒア(ともにプエルトリコ)、ロッテのレデズマ(ベネズエラ)らがいる。

 こうして見ると、記録や記憶に残る助っ人がズラリ。NPBを沸かせた面々が日本での経験を生かし、どんな戦いを見せてくれるのか。かつて、ひいきのチームで応援していたファンは一つの楽しみになるだろう。侍ジャパンともに、世界の舞台での活躍を祈りたい。

【今大会の主なNPB経験者(★は今季所属、☆は昨季所属、カッコ内は在籍年)】

<オーストラリア>
クリス・オクスプリング(阪神/06年)
ミッチ・デニング(ヤクルト/15年)

<カナダ>
★スコット・マシソン(巨人/12年~)
ダスティン・モルケン(日本ハム/12、13年)
☆ジェイミー・ロマック(DeNA/16年)

<コロンビア>
☆ギジェルモ・モスコーソ(DeNA/14~16年)

<キューバ>
☆アルフレド・デスパイネ(ロッテ/14~16年)
フレデリク・セペダ(巨人/14、15年)

<イタリア>
アレサンドロ・マエストリ(オリックス/12~15年)

<韓国>
林昌勇(ヤクルト/8~12年)
呉昇桓(阪神/14、15年)
李大浩(オリックス、ソフトバンク/12~15年)

<プエルトリコ>
オーランド・ロマン(ヤクルト/12~15年)
ミゲル・メヒア(西武/15年)

<メキシコ>
★ルイス・メンドーサ(日本ハム/14年~)
★ブランドン・レアード(日本ハム/15年~)
★ジャフェット・アマダー(楽天/16年~)
★ルイス・クルーズ(ロッテ、巨人/14年~)

<オランダ>
★リック・バンデンハーク(ソフトバンク/15年~)
★ウラディミール・バレンティン(ヤクルト/11年~)

<ベネズエラ>
★ロベルト・スアレス(ソフトバンク/16年~)
ウィル・レデズマ(ロッテ/12、13年)

<台湾>
★チェン・グァンユウ(DeNA、ロッテ/11年~)
★郭俊麟(西武/2015年~)
★ソン・チャーホウ(楽天/2016年~)

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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