2年連続開催の「パ・リーグダンスフェスティバル」 球団スタッフが語る舞台裏
「お客様に楽しんでいただく」ために
ダンスフェスティバルに関わるスタッフは緒方氏だけではない。各球団のチアを担当する球団スタッフもこれに該当する。昨年は福岡ソフトバンクホークスのオフィシャルダンス&パフォーマンスチーム・ハニーズのリーダーとして出演し、今年はスタッフとして支える事業統括本部の関まどか氏は「裏方として初めて参加するので、メンバーを見守りながら不安な気持ちとかもあったのですが、お客様の歓声とか熱気が裏にも伝わって来たので、すごく感動しました」とイベントを終えた率直な感想を口にする。
パ・リーグ6球団のチアが集結し、「パ・リーグダンスフェスティバル2016-2017」が開催された【写真:(C)PLM】
さらに「昨年は振付などで色々覚えることが多く、体力的に大変だったのですが、自分が出ることで楽しさを感じることができました。今回は立場が変わり、お客様に楽しんでいただけるように、そしてメンバーが全力を発揮できるようにというような点を意識して全力でサポートしています」と立場が変わった昨年との違いについて説明する。
1800人を超える観客が詰めかけ、無事に2年連続でパ・リーグダンスフェスティバルが成功したわけだが、まずは企画として成立させるまでに、そして2年続けて「お客様に楽しんでいただく」ためには乗り越えるべき様々な障害が立ちはだかった。
前出の緒方氏は「パ・リーグ6球団で実施しましたが、立地などの物理的な問題もあり、コミュニケーションが限られていた点が非常に大変でした。結果的には各チームのリーダーなどが先頭に立ってこれを解決しましたが、パフォーマンスのコラボ企画など、本番に向けて100%のパフォーマンスをするのが大変でした」と話す。
このイベントには、“6球団合同で行う”ということに「良さ」があり、その「良さ」を生かすためには、北海道、宮城、埼玉、千葉、大阪、福岡と全国各地に本拠を構える球団の立地という物理的な問題がどうしても生じてしまう。しかし、この問題を緒方氏や関氏をはじめとする各球団のスタッフが何度も話し合いを重ねるなど、一体となってクリアし、イベントを実現させた。