社会人野球復帰1年目で見た天国と地獄 サブマリン渡辺俊介が得た気付き

渡辺の姿に刺激を受けた選手、スタッフたち

 年が明け、渡辺は今季もコーチ兼投手でいることを表明した。

「気持ちの変化は今もない。昨年と同じで準備はしておいて、投げなくて良ければ投げない。だけど目指すものは何も変わらない」

「俊介さんと出会えて本当に良かった」

 投手だけではない。野手、そしてスタッフの誰もがそう語る。この場所に帰ってきてくれなかったら……。ここで会えなかったら……。ここまでの刺激を受けなかっただろうと。

「かずさマジックに渡辺俊介がいてよかった」

 17年シーズン、自らの背中で引っ張りながら、チームとしてさらなる高みを目指す。

◇渡辺俊介
1976年8月27日栃木県出身。右投右打。國學院栃木、國學院大、社会人・新日鐵君津(現かずさマジック)を経て、00年ドラフト4位でロッテ入団。米・独立リーグなどでプレー後、16年より新日鐵住金かずさマジックへコーチ兼任投手として復帰。

【了】

山岡則夫●文 text by Norio Yamaoka
1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌Ballpark Time!を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、製作するほか、多くの雑誌やホームページに寄稿している。最新刊は「岩隈久志のピッチングバイブル」、「躍進する広島カープを支える選手たち」(株式会社舵社)。 Ballpark Time!オフィシャルページ(http://www.ballparktime.com)にて取材日記を定期的に更新中。

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