米メディア分析、阪神藤浪は侍の“伏兵” 本調子なら「日本は危険な存在に」
菊池は「洗練された内野手」、藤浪が好投なら「日本は遥かに危険な存在に」
「鍵となる選手」には、投手では菅野、野手では山田を“指名“。菅野がエースになるとした上で「彼は7種類の兵器を兼ね備えている」と球種の多彩さを称えている。また、山田については、NPB史上初の2年連続「トリプルスリー」達成者であることに言及。唯一のメジャーリーガーである青木宣親外野手(アストロズ)の名前も挙げ、「ヤマダがアオキの後を打てば、アオキの塁上での素晴らしいスキルは、日本に得点をもたらすだろう」としている。小久保裕紀監督は、青木を1、2番で起用する考えを明かしており、山田がクリーンアップに座れば、記事で指摘するような形での攻撃が実際に見られそうだ。
そして、「過小評価されている選手」として名前が挙がっているのが、山田と同じ二塁手の菊池。2人の定位置争いは日本国内でも注目されているが、「Scout.com」は「広島カープの洗練された内野手、リョウスケ・キクチはWBCで話題を呼ぶ可能性がある」と紹介。菊池は2014年の日米野球でも圧倒的な守備力でMLB公式サイトに取り上げられており、今大会で再び注目を浴びるかもしれない。
藤浪も菊池と同様に「過小評価されている選手」として登場。昨年は7勝11敗、防御率3.25と不本意な成績に終わった右腕だが、2015年には14勝7敗、防御率2.40マークしており、「もし、シンタロウ・フジナミが2015年の状態を取り戻すことができれば、日本は当初の予想よりも遥かに危険な存在となるだろう」としている。大谷不在の中、同い年の藤浪が存在感を示すことができれば、日本が世界一に近づくことは確かだ。
これまで強力な投手陣を擁し、躍進してきた日本。小久保監督は今大会も「投手力」を生かした野球で頂点を目指すと話している。ただ、記事では「過去3大会の日本は投手陣が有名だった。しかし、大谷不在のため、打撃陣が負担を背負わなければいけないだろう」と指摘。昨季のNPBで23本塁打以上を記録した選手として、筒香嘉智外野手(DeNA)、山田、鈴木誠也外野手(広島)、松田宣浩内野手(ソフトバンク)、中田翔内野手(日本ハム)、坂本勇人内野手(巨人)の名前を挙げ、「もし、キューバ、ドミニカ共和国、米国のような国に打ち勝ち、投手陣が堅実な投球を見せれば、日本がWBCで優勝する可能性は十分にある」と結論づけている。
2大会ぶりの世界一へ、新たなスターの誕生にも期待したいところだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count