1度は断った背番号変更を後に志願 オリックス救援右腕が秘める決意
今季から「28」背負うオリックス塚原「今年は勝負の年」
熱い男の魂を引き継ぐ。昨年で現役を引退した小松聖2軍投手コーチから背番号28番を背負うことになったオリックス・塚原頌平投手。「小松さんの背番号を汚すわけにはいかない。気持ちで投げる部分は自分も同じ。今年は勝負の年なのでこれを機にもっと成長したい」。昨年は54試合に登板し4勝1敗、13ホールド、防御率2.67とキャリアハイの成績を残した。中継ぎとして頭角を現してきた24歳の若武者は今季、リリーフエースの座を奪いにいく。
2010年にドラフト4位で入団し背負ってきた背番号は59。2年目の2012年には先発としてプロ初勝利もマークした。早くから1軍を経験し順風満帆に見えたプロの世界だったが、その後はケガに苦しんだ。12年オフに右肘の手術を受けた影響で13、14年は1軍登板がなかった。
「自分の中でもそろそろ、やばいなと思った。このままいけばユニホームを脱ぐことになるなって。その時の苦しい時期に一番、小松さんが話を聞いてくれた」
2年間もの2軍暮らしが続いたが『頑張れ』、『まだできる』といった優しい言葉は一切なく、そのほとんどが叱咤激励の言葉だった。