投球練習中に権藤コーチが次々と新しいボールを…侍はWBC球に対応できるか
メジャーで活躍した黒田も苦労、「とにかく慣れていくしかない」
MLBで7年間活躍した黒田博樹氏(元広島)は、田中将大がヤンキースに移籍してきた2014年、MLB球への対応について「日本で10年以上を使ってきたボールが変わるわけだから、それは大変なことはたくさんあった」と自身の経験を振り返り、「とにかくたくさんボールを握って慣れていくしかない」とルーキー右腕に“助言”を送っていた。それだけ対応は難しい。何球も投げ、手に馴染んだ状態ではなく、新しいボールを渡された時にどのように対応するか。本番の試合を見据えた“予行演習”は当然、必要だ。
もっとも、権藤投手コーチは「彼らは対応しますよ」と、日本のトップクラスが集まった代表戦士たちに信頼を寄せる。選手も自主トレ期間中からMLB公式球を使うなど準備を進めており、武田翔太投手は「不安は何もない」と明言。則本も「自主トレから触っているから問題ない」と話し、松井裕樹投手は「とにかくボールを(もらったら)こねて、ロージンと合わせてやっていきたい」と対策について口にした。
初戦のキューバ戦(3月7日、東京ドーム)まで2週間を切った。WBC球を思い通りに操れるか。小久保監督が日本の最大の強みとする「投手力」を最大限に生かすためにも、このまましっかりと対策を進めていきたい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count