ロッテドラ1佐々木、5回1失点でも反省 監督は「ポジティブ思考」のススメ
完璧を求める新人に伊東監督「打たれても抑えればいい。そこはアマと違う」
だが、首脳陣の評価は別なところにある。1球、1球に完璧を求める佐々木の性格を知ってのことだろう。伊東監督は「打たれても抑えればいい。そこはアマと違うところ。あまり考えすぎてほしくない」とポジティブ思考を勧めた。追い込んでから、左打者に決め球のシンカーを使わずに、抑えることを指示しているが、変化球で腕の振りが鈍くなる欠点の修正なり、プロレベルでのパフォーマンス向上を挙げている。
「ちょっと試したかった」(佐々木)と大学1年以来、走者がいない時でもワインドアップで投げている。英二投手コーチは「先発はふりかぶったほうがいい。動きが大きくなって、クセも出るが、自分で色々考えている。まあまあ粘って良く投げていた」と及第点を与えた。
5回は先頭の7番・白崎から3連打で無死満塁5と3度目のピンチ。下位打線にまたもスライダーを狙い打たれたが、桑原を外角のストレートで見逃し三振。梶谷には生命線のシンカーで遊ゴロ。併殺は逃し、1点を失ったが3番のロペスを強い142キロ直球で押し込み、捕邪飛と最小失点で切り抜け、もっていることを証明した。
MAXは144キロで「まっすぐの走りがいまひとつ」(伊東監督)、「アウトローの真っすぐがシュート回転しなければもっと抑えられた」(英二コーチ)。次回登板の課題は明確だ。
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細野能功●文 text by Yoshinori Hosono