「自分達が元気でいれば」 仙台育英、選抜に挑む「6年目の春」に伝えたい事

震災から6年―2年ぶり選抜へ「心を一つにして、宮城に優勝旗を持ってきたい」

 第89回選抜高等学校野球大会が19日、甲子園球場で開幕する。2年ぶりに出場する仙台育英は沖縄で合宿を行い、自校グラウンドでの練習試合も経て、13日に甲子園へ向けて出発。大会4日目に福井工大福井(福井)との初戦を迎える。

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選抜大会に向けて練習試合を行った仙台育英【写真:高橋昌江】

 寒い宮城を離れ、仙台育英は3月3日に沖縄入りした。那覇空港では沖縄出身の前武當大斗の家族らが「めんそーれ」「チバリヨー」といった沖縄の方言が入った横断幕を掲げてお出迎え。日焼けするほどの暖かな気候の中、4日から7日までは紅白戦などをしながら練習を行った。

 対外試合が解禁となった8日は昨秋の沖縄県大会優勝の美来工科、2度のセンバツ大会優勝がある沖縄尚学と対戦。練習試合初戦となった美来工科戦は2回に先制を許したものの、すぐに逆転すると、3回には1イニング2本塁打が飛び出すなど打者11人の猛攻を見せた。9回に4点を失ったが、12-5で勝利。沖縄尚学戦も打線がつながり、投手陣も要所を抑えて13-2で圧勝した。

 好スタートに佐々木順一朗監督も納得した様子を見せた。

「美来工科さんのピッチャーは沖縄で一番いいピッチャーだと聞いていたので、もう少し抑えられるかなと思ったのですが、(打ったので)パワーがついたと証明になったのではないかと思います。みんなも自信がついたのではないかと思います」

 美来工科のエース・山内慧はプロ注目右腕。この日も九州担当のスカウトが多数、スタンドから視線を送った。その山内から13安打し、10点を奪った。

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