独立LからNPB復帰を目指す前ホークス助っ人右腕「千賀の存在が刺激になる」
育成出身の“同期”入団、千賀の活躍で高まるモチベーション
「ベテランの五十嵐(亮太)はえげつないカーブを投げるから、握り方やボールを抜くコツを聞いて、一生懸命コピーしようとしたよ。面倒見よく教えてくれるんだけど、なかなか彼が投げるような威力を発揮するのは難しいんだ。攝津、武田、松坂……ホークスには見習うべき投手がたくさんいたから、彼らを参考に自分が大きく成長できる場になったと思うよ」
その中でも大きな刺激を受けるのは、侍ジャパンの一員としてWBCに参戦中の千賀滉大だ。第4回WBCでは、これまで3試合に登板して失点ゼロ。特に、2次ラウンド突破を自力で決めた第3戦イスラエル戦では、先発としてマウンドに上がり、5回を1安打無失点に抑える活躍で、メジャー球団からの評価はうなぎ上りだ。時の人となりつつある千賀だが、その原点は育成選手。育成から侍ジャパンに上り詰めた右腕の姿を、バリオスにとって自分を奮い立たせるモチベーションになっている。
「とてもナイスガイで努力を惜しまない千賀の活躍は、自分のことのように嬉しいよ。自分はシーズン途中だったけど、ホークスに入ったのは同じ2011年。彼が頑張る姿、活躍する姿を見ると、自分も頑張ろう、自分にもできるってモチベーションを上げることができる。日本に来てから投げるようになったフォークを磨くために、投げ方を教えてもらったこともあるんだ。いい刺激を与えてくれる大好きなチームメイトの1人だよ」
愛着のあるソフトバンクだが、昨季終了後に球団から退団が発表された。不調が続いた昨季は、2軍でこそ25試合に投げて防御率2.59の成績だったが、1軍では11試合の登板にとどまり、防御率も7点台に低迷。日本を離れる時、「今度はいつ来れるんだろう? 2度と日本の景色を見ることはないのかもしれない」とセンチメンタルな気分になったが、縁あってBCリーグの富山と契約を結ぶことができた。