敗戦も役割果たした侍・菅野、米メディアは絶賛「MLBスターと渡り合った」
直球は「ダルビッシュ級」、カーブは「メジャートップ5級」
また、WBC公式サイトは「トモユキ・スガノがMLBスターと渡り合えることを示す」とのタイトルで特集記事を掲載。「日本の先発トモユキ・スガノは、彼がメジャー級の球種を持っていると示した。4つの球種を使い分け、スガノは6回を81球で抑えた」と伝えている。
記事では、菅野のボールの「スピン」に注目。MLB独自の解析システム「スタットキャスト」のデータをもとに、日本のエースの凄さを紹介している。
「彼の成功の大半は、その投球に作り出した一流のスピンに起因していたと言える。スタットキャストによれば、スガノのフォーシーム(直球)とカーブは、平均回転率がともに2016年のMLBランキングに入りうるものだったという。右腕のフォーシームは1分あたり2513回転し、昨年のコディ・アレンやユウ・ダルビッシュに近い。高回転率の速球は三振やフライになりやすい」
さらに、カーブについてもメジャートップクラスだったと指摘。「スタットキャストはスガノのカーブが平均2859rpm、最高で3079rpmと計測した。2016年には最低200球以上のカーブを計測された投手のうち、5人しかこれ以上の平均回転率を持たなかった」。まさに、米国でも十分に通用することを証明した投球だった。
快投は惜しくも勝利にはつながらなかった。菅野自身、登板前には「自分の力を試したいという気持ちは1ミリもないですね。とにかくチームが勝つピッチングをしたいです」と話していただけに、この結果は受け入れられないものかもしれない。しかし、エースは確かに役割を果たし、メジャーに大きなインパクトを与えた。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count