不来方、初戦で涙 部員全10人出場&3得点も 21世紀枠3年ぶり全校初戦敗退
部員10人で春夏40度出場の静岡に奮闘、先制点奪取&エース小比類巻165球完投
第89回選抜高校野球は大会5日目の24日、第3試合の1回戦で21世紀枠の初出場・不来方(こずかた・岩手)が静岡(静岡)に3-12で初戦敗退。部員10人で春夏計40度出場の古豪に挑み、先制点を奪うなど奮闘したが、逆転負けを喫し、甲子園1勝はつかめなかった。
不来方は初回、静岡のエース・池谷を攻め、2死一塁から5番の小比類巻が中越えの二塁打を放ち先制点を奪うなど好スタートを切った。しかし、その裏。マウンドに立った右腕・小比類巻が静岡打線につかまり、1死満塁から連打を浴びるなど、いきなり5失点。3回には押し出し四球を与え、5回にも5安打の集中打を浴びて、3点を失った。先発全員安打となった静高打線を止められなかった。8回には相手投手の暴投などで2点を返した。小比類巻は一人で165球を投げ抜いた。
部員10人で注目された不来方。9人のスタメン、ベンチには斎藤圭汰選手だけがいたが、その斎藤は9回1死に代打で出場。部員全10人とアルプススタンド一体となって、初めての甲子園を戦い抜いた。
今年のセンバツは多治見(岐阜)、中村(高知)と不来方が出場したが、3校すべてが初戦敗退となった。一昨年は松山東(愛媛)、昨年は釜石(岩手)が21世紀枠で出場して勝利を収めている(釜石の相手は同じ21世紀枠の小豆島・香川)。21世紀枠が3校(13年は4校出場で3校が敗退)出場となった08年以降で、出場全3校が初戦敗退するのは3年ぶりとなった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count