早実11失点大敗 清宮、長打2本も通算80発ならず 終盤7点猛反撃も及ばず
50年ぶりVならず…清宮5打数2安打0打点、甲子園出場チャンスはあと1度
第89回選抜高校野球大会は27日、2回戦で早実(東京)が東海大福岡(福岡)に8-11で大敗した。今秋ドラフト1位候補の清宮幸太郎内野手(3年)は、長打2本を放ったが、5打数2安打0打点。超ハイテンポで投げ込む右腕・安田大将(3年)に苦しみ、高校通算80発はならなかった。チームも11失点と投手陣が打ち込まれ、50年ぶりの優勝を逃した。
清宮がノーアーチで散った。
初回2死、内角スライダーに詰まらされ、三飛。4回先頭は外に逃げる変化球をひっかけ、一ゴロ。捕手の返球から最短3秒で投球動作に入る超ハイテンポな安田の投球にタイミングが合わず、苦戦した。
試合は3回に敵失で1点を先行したが、3回に先発・服部が2死満塁から走者一掃の3点三塁打を浴びて逆転を許した。4回は2死二塁のピンチを招き、2番手・池田に継投したが、三塁打で1点を追加された。
清宮は1-4で迎えた6回1死の第3打席、滞空時間の長いフライを打ち上げると、これを中堅手と右翼手がお見合い。ラッキーな形で三塁打となったが、後続が続かなかった。
すると、その裏、投手陣がつかまった。池田と3番手・赤嶺が6本の安打を浴び、5失点。1-9と大量リードを許した。
打線は7回に犠飛で1点を返すと、8回に清宮を口火に反撃に出る。
先頭の清宮が右翼線へ痛烈な二塁打。続く野村、小西の連続タイムリーで2点を返した。これで一気に球場の雰囲気を早実ムードに傾き、相手の守備のミスに突け込み、さらに1点を返した。
なお2死満塁で5-9の場面。一発出れば同点、続く打者は清宮の状況で代打・西田が空振り三振。絶好のチャンスを逃した。
その裏、4番手・石井が無死一、二塁のピンチを招くと、自ら処理したが、一塁へ悪送球。一気に2者が生還する痛恨のミスでリードを7点に広げられた。
清宮は9回先頭で遊飛に倒れた。しかし、その後3点を返し、3点差まで迫ったが、反撃はここまでだった。
1957年以来、50年ぶりの選抜Vを目指したが、かなわなかった。清宮にとって、残された甲子園出場のチャンスは、夏の1度のみとなった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count