“サバイバル”は至難の業…日本球界に順応できたパ助っ人は?
「キューバの至宝」は新天地で活躍できるか
昨シーズンは4番に座り、打率.265に対してリーグ8位タイとなる得点圏打率.300と勝負強さを発揮。同6位となる88打点に、同3位となる27本塁打を記録。主軸としてチームをけん引した。陽気なキャラクターも含めファンにも愛されるウィーラーが、今季も楽天の中心にいることは間違いない。
続いては、今季から福岡ソフトバンクでプレーする「キューバの至宝」ことデスパイネ選手。キューバ政府が海外への選手派遣を認めるとすぐに、グリエル選手(現・アストロズ)らとともに来日し千葉ロッテでプレーしたが、来日2年目となる2015年シーズンはコンディション管理に苦しむことになる。
開幕を前に、母国・キューバの国内リーグやナショナルチームの代表としてカリビアンシリーズに参加。シーズンの中盤にはキューバ代表としてパンアメリカン競技大会に参戦したことで、1年を通してプレーすることになってしまった。結果的にシーズン初出場は4月15日の北海道日本ハム戦までずれ込んだ。期待された本塁打もシーズン通算18本にとどまり、試合数は前年の45試合から103試合まで増えたが、打率(.311→.258)、長打率(.627→.462)、出塁率(.374→.352)といった成績は前年から低下してしまった。
しかし翌2016年シーズンは、カリビアンシリーズの終了とともに2月中旬にはキャンプに合流し、日本でのシーズンに並々ならぬ意欲を見せる。するとシーズンを通して4番として出場し24本塁打、92打点を記録。打席数を前年の409から570と大幅に増やしながら、三振数は同じ89個にとどめるなど、日本プロ野球への適応もうまくいった。今季はキューバ代表としてWBCに出場した疲労も気になるところだが、今年からホームは昨年8本塁打を記録したヤフオクドームに移る。得意の環境で、強力な打線にさらなる厚みが加わることになりそうだ。