中堅投手が鍵、斎藤佑の復活は? 日本ハム、初の連覇狙う「2017年の行方」
投手陣は中堅が鍵、斎藤佑の復活は? 巨人から移籍の大田の躍動は?
投手陣では、2012年のパ・リーグMVPであり、その年のチームの日本一に貢献した吉川光投手が、トレードによってチームを去った。昨季、北海道日本ハムは4人の投手が2桁勝利をマークしたが、規定投球回に到達したのは有原投手ただ1人。シーズンの途中に、守護神から先発に配置転換となり、両リーグ16年ぶりの10勝10セーブを記録した増井投手も、今季からは抑えに再転向する。先発ローテーションの再構築は必須となるだろう。
投手陣の鍵となるのは、実績のある中堅投手だ。斎藤佑投手は苦難のシーズンが続く。昨季は白星を挙げることができなかったが、背番号が「1」になったことがどのように影響するか。いずれも2014年に結果を残しながら、昨季怪我に悩まされ、結果が残せなかった浦野投手、中村勝投手は、今季が勝負のシーズンとなる。上沢投手は、2014年に135イニング以上を投げ、8勝8敗の成績を残した。昨季は手術の影響で一度も登板は叶わなかったが、まだ23歳と若く、オープン戦ではブランクを感じさせない快投を見せている。
ドラフトやトレードなどで獲得した新しい戦力にも注目が集まる。巨人から移籍した大田選手は、残念ながら開幕前に怪我で離脱となってしまったが、春季キャンプで大器の片鱗は見せつけた。また、インディアンスから移籍した村田投手の存在も大きな話題となっている。紅白戦やオープン戦ではさすがの投球を披露しており、アメリカのマウンドも経験した右腕が、日本一のチームに化学反応を起こすことができるだろうか。
北海道日本ハムの最大の魅力は、なんといっても若手の積極起用だ。高梨投手は昨季10勝を挙げ、新人王に輝いた。今季は規定投球回に到達し、さらにチームに貢献したいところ。野手では横尾選手が注目だ。1年目の昨季は2軍でリーグ2位の15本塁打を記録したが、層の厚い内野陣に割って入ることができるだろうか。
若いメンバーを中心に、昨季は日本一に輝いた北海道日本ハム。彼らを率いる栗山監督は、まだまだ発展途上のチームと言う。今季はファンとともに大志を抱くという意味を込めた「F-AMBITIOUS」をスローガンに、さらなる高みを目指す。