BCリーグ滋賀・鈴木代表を開幕戦に直撃 1年目球団が直面した苦労とは…
目標は「1人でも多くの選手をNPBに送り出すこと」
生まれたてのチームを率いるのは、2007年に8勝を挙げ、新人王に輝いた元阪神の上園啓史氏だ。ヘッドコーチには、往年の名捕手で元中日の木俣達彦氏が就任。そして、打撃コーチには、上園監督と阪神で共にプレーした元捕手、桜井広大氏が就いた。地元出身の桜井コーチをはじめ錚々たる顔ぶれに、鈴木代表も大満足だ。
「地元滋賀県野洲市出身の桜井広大コーチをはじめ、熱い気持ちでお集まりいただきました。滋賀県は阪神ファンも多いので、桜井コーチには頑張ってほしい。選手も、いろいろなご縁をいただいて集まってきてくれた。ありがたいことです」
ベースボールクラブとしての目標に掲げるのは、やはりNPB球団に選手を輩出することだ。
「1人でも多くの選手をNPBに送り出すことを目標にしたい。チームには、元阪神の西村憲投手も参加している。西村投手にとっては最後の挑戦だと思う。ぜひ頑張ってほしいですね。そして選手たちのセカンドキャリアづくりにも前向きに取り組みます」
そして何よりも、滋賀県初のプロ野球チームが地域に愛され、子供たちに夢を与える存在であることを目指す。
「滋賀県でもスポーツ少年団の人口が減っていますが、子供たちに素晴らしいプレーをお見せすることで、スポーツ、野球の普及につなげたい。大変なこともあると思うが、滋賀県初のプロ野球チームを地域に根付かせていきたい。頑張ります」
鈴木代表の挑戦は始まったばかりだ。
【了】
広尾晃●文 text by Koh Hiroo