少年野球人口減少&体力低下に危機感 西武など埼玉4球団が新プロジェクト
具体的な活動は…
具体的には、埼玉県内各地で小学生以下の子供と親、教員を対象に合同イベントを開催するとともに、プログラムを共有して相互情報を発信する。
○幼稚園、保育所などの幼児教育施設、保育施設への訪問事業
○小学校体育授業支援(ベースボール型の指導支援)
○授業研究会、講座(教員・保護者向けの指導方法講座)
などが主な事業の柱となる。
各球団のスケジュールは個別に発表されるが、6月18日、和光市で4球団合同の一般参加型イベントが行われる予定。各事業は基本的には無償だが、イベントによっては保険料を徴収する場合もある。
この事業は、これまでの少年野球教室とは一線を画するものだ。ユニフォームやグローブをすでに持っている子ではなく、野球を知らない子供が対象になる。炭谷が強調したように「投げること、打つこと」の楽しさを実感してもらうところから始める。ボールも軟球や硬球ではなく、当たっても怪我をしないスポンジやウレタン素材の柔らかなボールを使用。こうした幼児対象の基礎的な普及活動は、埼玉西武ライオンズがノウハウを蓄積してきたが、それを4球団で共有し、さらに深めようとしている。
記者会見には新聞各社のほかテレビカメラも数台入った。埼玉西武ライオンズ関係者は「予想外に反響が大きくて驚いた」と語った。埼玉県から始まった「野球離れ」を食い止める取り組みが、全国に広がるか注目したい。
【了】
広尾晃●文 text by Koh Hiroo