データが示す名手イチローの右翼守備 打撃と並び守備でも歴史的領域へ
メジャー史を彩る偉人と並ぶ存在に、右翼手としての出場試合数は“殿堂”レベル
マイアミ・マーリンズは24日(日本時間25日)までに18試合を消化したが、イチローは14試合出場にとどまっている。スタントン、オズナ、イエリッチという外野手が3人とも全試合出場している中で、4番目の外野手だからやむを得ないところだ。
イチローは代打での出場が多く、右翼の守備には3試合に就き、打球を処理したのは6回で、アウトを記録したのは2度だけだ。
しかし、イチローは外野守備でも歴史的な領域に入ろうとしている。右翼手としての出場試合数だ。
【右翼手としての歴代出場試合数10傑】
()内は実働年数 ※は野球殿堂入り
1.ロベルト・クレメンテ(18) 2305試合 ※
2.ポール・ウェイナー(20) 2250試合 ※
3.ハンク・アーロン(23) 2174試合 ※
4.メル・オット(22) 2161試合 ※
5.トニー・グウィン(20) 2144試合 ※
6.ドワイト・エバンス(20) 2092試合
7.アル・ケーライン(22) 2031試合 ※
8.サミー・ソーサ(18) 2015試合
9.ボビー・アブレイユ(18) 1990試合
10.イチロー(17) 1954試合
イチローは、右翼手としてあと46試合出場すれば、史上9人目の2000試合出場になる。そして、2000試合以上出場した選手8人のうち6人は殿堂入りしている。
堂々の1位に輝くロベルト・クレメンテは首位打者4度の強打者、右翼手として最多12回のゴールドグラブ賞を獲得した守備の名手だ。メジャー通算3000安打ちょうどでシーズンを終えた1972年大晦日、ニカラグアで起こった大地震の救援物資を積み込み現地に飛んだが、搭乗していた飛行機が墜落して38歳で亡くなった。彼の功績を称え、現在MLBでは社会貢献に尽力する選手のために「ロベルト・クレメンテ賞」を制定している。