0発続くDeNA筒香嘉智、復活のカギは? 昨季から変化する“あるデータ”
復活のカギは「右方向への打球」
2015年は、右翼へ飛んだ安打は40.2%だが、本塁打は87.5%。いい当たりはほとんどが右方向への打球だった。本塁打、打点の2冠王に輝いた2016年は、右翼へ飛んだ安打は39.7%、本塁打は63.6%と依然多いが、左翼に飛んだ本塁打が2015年は0だったのに対し、2016年は本塁打12本、率にして27.3%と増えている。引っ張る打撃一辺倒ではなくて、広角に打てるようになったことで、タイトルを取ることができたのだ。
しかし2017年は、右翼へ飛んだ安打はわずか27.8%、左翼に44.4%。前年までとは打って変わって、流し打ちの安打が多い打者になってしまったのだ。
プルヒッターが広角に打てるようになれば、数字は上がる。しかし、引っ張ることができなくなれば、本来の持ち味が消えて、怖い打者ではなくなってしまう。
原因がどこにあるのかはわからないが、筒香は昨年終盤に見せたような豪快なスイングができなくなっている。右方向に打球が飛ばなくなっているのだ。昨日の阪神戦は、一塁手のミットを弾く決勝タイムリーを打ったが、これだけでは何とも言えない。
とはいえ、筒香ほどの打者がこのまま終わるとは思えない。ファウルであれ、フライであれ、右方向に強い打球が飛び始めれば、復調の兆し、とみてよいのではないか。