V打のハム田中賢、雰囲気の変化実感 「闘争心に火がついた」瞬間とは
雰囲気の変化実感、転機に挙げた場面は…
この日は今季初の猛打賞をマーク。「いい当たりが正面をついたりしてモヤモヤ感があったけれど、3本で気が楽になる。内容は悪くなかったけれど、やっぱりプロ野球選手は数字が気になるので」と笑った。
チーム状態が上向いていることを実感している。「雰囲気は少しずつ変わりつつある。乱闘になりそうな場面で、眠っていた闘争心に火がついた」。7回に美馬から死球を受けた中田が怒りを露わにし、両軍選手がベンチから飛び出した場面を転機の一つに挙げた。
黄色に染まった満員のスタンドにも後押しされた。「花が咲いたように感じました。借金がたくさんあるので、少しずつ返して最後に優勝できるように」と5度の優勝を知るベテランはファンに約束した。札幌の桜は、チームの2週間ぶりの帰札に合わせるように前日28日に開花したばかり。満開の桜の下で最下位からの逆襲を誓った。
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石川加奈子●文 text by Kanako Ishikawa