観客の差別発言が波紋 イチローは地元紙に “自分にもあった”と経験明かす
イチローに対しても行われた差別行為、「アイスやコインを投げつけられた」
そして、MLB史上初の日本人野手であるイチローも、取材に対して通訳を介して「よくあることです。でも、選手は何も言いません。もし、みんなが観客から何を言われたのかを口にすれば、大騒ぎになるでしょう」と明かしたという。
記事では「ゴードンと他のマーリンズ選手は、稀なことではないと言う」とした上で「スズキは差別的発言を受けてきたと語る。しかし、その多くはメジャーリーグでのキャリア序盤のことだった」と言及。イチロー自身は「かつて僕にもありました。アイスやコインを投げつけられたんです。実際、何回かは僕の頭に当たったことがあります。彼らは耳をふさぎたくなるようなことを言うんです」 とも話している。
この他にも、ゴードンに加えて、スタントンも差別的発言を受けたことがあると伝えており、現在は解説者の元メジャーリーガー、プレストン・ウィルソン氏については「10年間のキャリアにおいて頻繁に差別の対象となっていた」という。同紙は、ウィルソン氏への差別的発言はボストンが最悪だった、という事実も報じた。
ウィルソン氏は「ラテン系選手に対しても起こる。黒人だけではない。無視するために最善を尽くしたよ」と話したという。今回、大きな問題に発展したメジャーファンによる差別的発言。その根は深いと言わざる得ない状況のようだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count