今季はまだ1度だけ―連敗しない楽天、貯金14の強さを支えているもの

連敗阻止に貢献する3人の投手の存在

 楽天の今季の敗戦した試合と、連敗を逃れた試合、そしてそれぞれの先発投手は以下の通りだ。

●4月5日・ソフトバンク戦(釜田)
→○同6日・ソフトバンク戦(森)

●4月12日・西武戦(則本)
→○同14日・日本ハム戦(釜田)

●4月19日西武戦(則本)、●同21日ソフトバンク戦(釜田)
→○同22日ソフトバンク戦(美馬)

●4月29日・日本ハム戦(美馬)
→○30日・日本ハム戦(岸)

●5月2日・オリックス戦(辛島)
→○同3日・オリックス戦(則本)

●5月5日・西武戦(釜田)
→○同6日・西武戦(美馬)

●5月9日・ロッテ戦(辛島)
→○同10日・ロッテ戦(則本)

●5月13日・ソフトバンク戦(美馬)
→○同14日・ソフトバンク戦(岸)

 則本、岸、そして美馬がそれぞれ2度ずつ、連敗を阻止ないし、連敗を止めている。先に記した梨田監督の言葉のように、エースの則本、FAで今季から加わった岸の2本柱、そして、美馬の働きが大きいことがよく分かる。主な登板日は4勝1敗の則本が水曜、同じく4勝1敗の美馬が土曜、3勝0敗の岸が日曜と、現状で計算出来る投手が分散。しかも、それぞれが、相手のエース級の投げるカード頭となりにくいことも、プラスに作用しているだろう。

 さらには、則本が黒星を喫した後に、釜田がそれをカバーした。もちろん、好調な打線が、投手を援護出来ていることも大きな要因だが、則本、岸を中心とした投手陣の、そして投打の相互補完が上手く噛み合い、負けても、すぐにその敗戦を取り返せるところが、今の楽天の貯金14という数字を支えているのではないだろうか。

【了】

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

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