「ラクしても成長ない」― 「壁」求めるソフトBドラ2左腕に大器の予感

6回無失点、結果を残す裏で…

 調子が悪い、なおかつ球種を限定した中で、6回2安打無失点と、文句のつけようがない結果である。だが、左腕が「良くなかった」というように、この試合を見ていて感じたのは、これまでに感じた躍動感、迫力が乏しかった。それでも抑えられてしまうのだから能力が高いのだろうが、少し気になった。

 思い当たる点がある。遡ること4日前。古谷はホークス2軍と3軍による紅白戦で1イニングを投げた。ここまで独立リーグの打者との対戦だけだった左腕にとって、初めてプロの打者と対戦する機会だった。

 塚田、高田、江川といった1軍経験もある先輩と対峙し、江川には中堅フェンス直撃の適時二塁打をかっ飛ばされた。全力で真っ向勝負する姿、そして、試合後に反省はしつつも「楽しかった」と笑う表情が印象的だった。

 ここなのではないか。今季はここまで四国アイランドリーグplusとの交流試合で7試合に登板(先発は6試合)。失点を喫したのは、4月30日の徳島インディゴソックス戦(タマスタ筑後)の1試合のみ。この時は4回7安打5失点(自責2)だったが、急激に気温が上がり、北海道で生まれ育った古谷にとって暑さが堪えた部分があった。

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