「ラクしても成長ない」― 「壁」求めるソフトBドラ2左腕に大器の予感

7試合で防御率0.55、NPB球団と初対戦「打たれないと、ダメなところは出てこない」

 この7試合で33イニングに投げて自責点2、防御率は0.55である。左腕にとって、もはや、独立リーグは物足りない相手となっているのではなかろうか。気が抜けるといっては語弊があるが、気持ちの昂ぶり、モチベーションが、本人の気付かないところで十分に沸いていない、そんな印象を感じた。

 今季がルーキーイヤーで、体作りが最優先、怪我のリスクを避けて大事に育てたいというチーム方針は十分に理解出来る。課題も、まだまだあるだろう。それでも、一度でいいから、ワンランク上の2軍の舞台でどれほどのピッチングが出来るか、試してもらいたいのである。

 幸いにも、3軍は27、28日に舞洲サブでオリックスのファーム、30、31日に由宇で広島のファームと交流試合が組まれている。最速154キロの左腕は31日の先発が有力。他のNPB球団と初めての対戦でどんなピッチングを見せてくれるだろうか。

「打たれないと、ダメなところは出てこない」とこぼした古谷。18歳の大器は、目の前に立ちはだかる高い壁を求めているのではないだろうか。

【了】

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

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