通算250号に到達 ロッテ井口の携帯電話に届いた王貞治氏のメッセージ

井口に届いた王氏のメッセージ「おめでとうございます」

 そんな会話の積み重ねが井口を大打者へと成長させていった。様々な出会いを繰り返し、ついに球界最年長野手となり、メジャー通算44本。日本で250本。日米通算300号の金字塔も視野に入るほどの域に達した。

 メモリアルの一発を放った試合後、携帯電話に王会長から連絡が入っていた。「おめでとうございます。体調にはくれぐれも気を付けて一本でも多く、打ってください」。偉大なる恩師からのメッセージを何度も読み返した。そして気持ちを新たにした。

「これからも1本ずつを積み重ねていきたい。そしてチームの勝利に貢献をしたい。まだまだ諦めず、上を目指していきたい」

 5月30日から交流戦がスタートする。同じ年で日本球界最年長投手であるドラゴンズの岩瀬仁紀投手との対決の期待もかかる。そして様々な球場で本塁打を放ってきた井口にとってアーチを掲げていない球場がある。それは6月13日から横浜DeNAとの3連戦が組まれている横浜スタジアム。セ・リーグの本拠地では東京ドームで19本。広島で5本。甲子園で4本。神宮で3本、ナゴヤドームでは公式戦こそないものの日本シリーズで1本打っている。横浜スタジアムではオープン戦以外にはない。だから、この球場でアーチを掲げられるかという点も一つの注目のポイントになりそうだ。

 42歳5か月の球界最年長野手。まだまだやることがある。ファンに見せるべき姿がある。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

マリーンズ球団広報 梶原紀章●文 text by Noriaki Kajiwara

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