「イッツゴーン」に大反響 日ハム実況担当アナウンサーが英語を使うワケ

代名詞の「イッツゴーン!」、最後に「ヌッ」の音を小さく付け加えるワケ

「子供のころからメジャーリーグとか、NFLとかNBAとか海外の放送を聞いていたんです。だから、おのずとそうなっていったんでしょうね。野球もアメフトもアメリカ生まれのスポーツです。もちろん日本のスタイルにはなってきていますが、ルーツはアメリカ。そういうエッセンスを実況の中で取り入れていきたいなと思っています。

『ワン、ツー、スリー』とか本当に普通なんです。むしろ、それが主流なんじゃないかと思っていたくらい。向こうでは普通に『ワン、ツー、スリー、イニング』ですよ。

 野球って、3という数字がものすごく重要です。三振だし、3アウトだし。人生もホップ、ステップ、ジャンプと言いますけど、1、2、3なんですよ。そのリズムというのは大切だと自分の中では思っています」

 近藤さんが心がけているのは、簡単でリズム感が良くて覚えやすい単語を使うこと。例えば、見逃し三振は『ジャストルッキング』、決め球は『マネーピッチ』、フルカウントは『ペイオフ』になる。

「ダブルプレーの表現が今のところないんですよね。『シックス、フォー、スリー、ダブルプレー』とか言いますけど、長いでしょ。それはちょっと刺さらないかなと。アメリカだと5-4-3の併殺をメリーゴーランドと言ったりもするけど、まだちょっとわからないかなと。一番簡単で日本人もまねできる。3文字までで中3までの英語と考えています。それだと何かスッと入ってくるツボがあるというか。

 最近、英語でスポーツをやろうという授業が出てきたり、これから東京オリンピックも来ます。義務教育でやっていることくらいパッと使えるように、スポーツを通じてできたらいいと思います」

 ホームランが飛び出した時の「イッツゴーン!」。最後に鼻に抜ける「ヌッ」の音を小さく付け加えるのは、アナウンサーとしてのこだわりだ。

「アナウンスの基本として語尾が流れたらダメなんですよ。英語のアナウンスも一緒。『ゴーン』と言っても残らないけど、『ヌッ』とピリオドをつけるイメージでやると、映えてくるんですよね。それはアナウンスの技術。ちゃんと単語を言い切るということです」

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