貧打、先発陣の不調、三塁手起用のジレンマ…巨人の11連敗を42年前と比較
長嶋監督1年目に並ぶワースト11連敗、2つの大連敗の共通点は?
巨人はカードが変わっても勝つことができなかった。1975年以来、42年ぶりの球団ワーストタイ11連敗。エース菅野を先発させての黒星はダメージが大きい。
1975年といえば長嶋監督の1年目。長嶋監督と現在の高橋由伸監督は、コーチを経ず、選手からいきなり監督になったという共通点がある。
2つの大連敗を比較しよう。
【1975年の連敗】
●9月4日 大洋 2-3
●9月5日 広島 1-4
△9月6日 広島 1-1
●9月7日 広島 5-6
●9月9日 阪神 1-6
●9月10日 阪神 1-4
●9月11日 阪神 0-2
●9月12日 広島 1-4
●9月13日 広島 1-7
●9月14日 広島 3-4
●9月16日 ヤクルト 1-4
●9月17日 ヤクルト 1-5
長嶋巨人の1年目は、4月に4勝10敗3分と大きく出遅れ、9月の時点では優勝の可能性がなかった。このときは1引き分けを挟む11連敗。連敗中に広島との試合が6試合含まれている。
赤ヘル広島は初優勝に向けて中日と競り合っていたが、この期間、巨人戦で5勝1分と白星を稼いだことがモノを言って、歓喜の優勝につながった。長嶋巨人は、引き立て役になったのだ。
【2017年の連敗】
●5月25日阪神 1-6
●5月26日広島 2-7
●5月27日広島 0-9
●5月28日広島 2-3
●5月30日楽天 5-13
●5月31日楽天 0-6
●6月1日楽天 2-3
●6月2日オリックス 5-6
●6月3日オリックス 4-5
●6月4日オリックス 1-3
●6月6日西武 5-8
1975年にはなかった交流戦を含む連敗。引き分けなしの11連敗は新記録。
2年目の高橋巨人には優勝の可能性はまだあるが、過去、NPBで10連敗以上して優勝した例はない。優勝チームの最長連敗は、1992年のヤクルトの9だ。