実況アナが語る日ハムの魅力 大谷は「ボンズ」、大田の打球は「紙飛行機」
大谷翔平を実況する心境吐露、「歴史に遭遇できているということ」
GAORAの日本ハム主催試合の実況を担当して3年目。ずっと見続けている日本ハムへは温かい視線を送る。
「ファイターズはメジャーリーグをものすごく勉強している球団だと感じますね、いろんな意味で。新たなものを積極的に受け入れるという球団に、僕もマッチしたのかなと思うし、受け入れてくれている球団に感謝です。
あくまでも僕は放送局に雇われている人だけど、ファイターズを担当する限りはファイターズの勝つ試合を届けて、ファンを増やしたいと思っていますよ」
現在は戦列を離れているが、大谷翔平選手という世界も注目する二刀流選手を実況する心境はどのようなものだろうか。
「歴史に遭遇できているということだと思います。残念ながら王さんや長嶋さんを実況できませんでしたが、大谷翔平という今後の球史に名を刻む選手の今を一つ一つしっかり伝えていかなきゃいけない。それは使命です。
僕は、バリー・ボンズのホームランも現地で実況したんですよ。バリー・ボンズも常に2試合に1本くらい打っていました。70本の記録を抜いた年の試合も3本くらい実況したんですけど、本当に普通に打つんですよ。それに近いものがあります。特に今年はオープン戦から毎試合のように打っていたので。まさにバリー・ボンズ。
見ていてワクワクします。ただ、僕はファンではないので。そこは冷静に伝える、分析しながら伝えるというスタンスです。ゴーンとかワン、ツー、スリーはポイントで言ったら映える言葉なのですが、あくまでも主役は解説者。スポーツ中継の花は解説者であって、その人の良さを引き出して、野球観を表現してもらって、コーチになってもらう。それが僕にとっての理想です。
ガンちゃんのようにエンターテイナー的な解説者もいるし、建山さんみたいに冷静に見る人、稲田さんも含めいろんなタイプがいます。解説者の味もあるし、カラーもあるので、そこはうまく持って引き出したいですね」