なぜ、このタイミングだったのか―ロッテ井口、優しさが滲み出た引退会見
球団は指導者での残留へ含みも…「チームの力になってほしい」
13年には日米通算2000安打も達成。今季はここまで35試合で打率.257、1本塁打、8打点で得点圏打率は.182だが、伊東監督は「勝負所は井口」と語り、フロントも「どこまでいくのだろう。いっても不思議ではない。来年も本人がその気なら、戦力と考えていた」(林球団本部長)と高く評価。今後に関しては「シーズン後」と断りながら「出来ることなら、チームの力になってほしい」と指導者への含みを残している。
昨年は「つなぎの4番」サブローの引退試合を行ったロッテ。「引退ですから。何らかのセレモニーはさせてもらう」(同本部長)と昨年に続く引退試合がシーズン終盤に行われるとみられる。
残り70試合あまり。42歳まで現役でいられた理由について「周りの人より野球が好きだった」と言う井口が、ずっと追い求めているのが右方向への強い打球。「そういう打球を一本でも多く残していきたい。今まで以上の良い思い出を残したい」と完全燃焼を誓っていた。
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細野能功●文 text by Yoshinori Hosono