選抜2強の大阪桐蔭&履正社だけじゃない 大阪大会の激戦ぶりがスゴイ

履正社躍進のカギを握るのは…「雰囲気は良くなってきた」

 チームの雰囲気は最高潮だという。6月は横浜や常総学院など関東の強豪との練習試合もこなした。勝敗よりも、あと1本が出ない、バントミスなど細かいプレーの精度を上げることがチームの大きなテーマだ。

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大阪桐蔭の福井章吾主将(左)と履正社の若林将平主将(右)【写真:沢井史】

 履正社はプロも注目するスラッガー・安田尚憲が通算本塁打を59本に伸ばし、打撃にさらに磨きがかかった。主砲で主将の若林将平、センバツでホームランを放った石田龍史など長打力が高く、打線はトップレベルだ。新戦力も台頭し、チーム内では競争意識が一層強くなっている。センバツ以降、体調を崩し登板がなかったエースの竹田祐は復調の兆しを見せているが、課題だった投手層がどこまで厚くなっているのかがカギだ。

「練習では常に勝負を分ける場面を想定して練習しています。まだまだクリアしていかないといけない部分はありますが、雰囲気は良くなってきたと思います」と若林主将は言う。昨年度代表として、開会式では前年度優勝校として先頭で行進する。「今日の抽選会で、たくさんの大阪のチームがいるんだなと実感しました。どこが相手でも自分たちの野球をすることと、挑戦者のつもりで戦いたいです」と前を見据えた。

 東海大仰星は公立の雄である大冠と同じブロックに入った。お互いが勝ち進めば3回戦で激突する。大冠は長打力のある強打者が揃い、ケガ明けで春は本調子ではなかったエースの丸山惇が復調すれば面白い存在だ。春の府大会初戦で東海大仰星と激戦を演じた汎愛は、同じく春の府大会でベスト16まで勝ち進んだ寝屋川と同ブロック。また春の府大会で大阪桐蔭を苦しめた関大北陽も、金光大阪と同じブロックに入り、勝ち進めば3回戦で激突する。

 シード制のない大阪大会ならではの序盤戦からのぶつかり合い。大会は7月8日に京セラドーム大阪で開幕する。

【了】

沢井史●文 text by Fumi Sawai

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