元燕バーネット、今も抱く伊藤智仁コーチへの感謝「巡り会い、成長できた」

レンジャーズのトニー・バーネット【写真:Getty Images】
レンジャーズのトニー・バーネット【写真:Getty Images】

ヤクルトで通算97セーブ、NPB経てドラフトから10年後にメジャー初登板

 2016年4月5日。レンジャースの救援右腕トニー・バーネットは、ドラフトされた年から10年経ち、ようやメジャーデビューを果たした。ダイヤモンドバックスに10巡目で指名されたのが2006年のこと。なかなかメジャー昇格のチャンスに恵まれなかった右腕は、2010年に海を渡り、ヤクルト・スワローズで花開いたことは、誰もが知るところだろう。

 入団当初は先発として起用されるも、2011年から中継ぎへ転向。翌2012年からクローザーを任され、同年に33セーブ、2015年には41セーブでセーブ王に輝き、NPB在籍6年で通算97セーブを挙げた。ヤクルトが14年ぶりリーグ優勝を果たした2015年オフに、ヤクルトへの恩返しのためにポスティング制度を利用してのメジャー移籍を希望。結局、ポスティングでは移籍先が決まらなかったものの、フリーエージェントでレンジャーズと2年契約を結び、晴れて2016年にメジャーデビューを果たした。

 昨季は53試合に投げて、中継ぎながら7勝3敗、防御率2.39と大車輪の活躍をした。今季はやや不安定な登板が続き、23試合に投げて1勝1敗、防御率7.23の成績で故障者リスト入り。「これから後半戦に向けてチームの力になれるように調整していきたい」と話す。

 NPBを経て、目標だったメジャーの舞台に立ったバーネットだが、誰よりも大きな感謝を捧げたいのが、ヤクルトで1軍投手コーチを務める伊藤智仁コーチだ。「イトウさんは、自分がヤクルトにいた6年間、一度も愛想をつかすことなく、自分がよりよい投手に成長できるよう力を貸してくれた」と振り返る。

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