「外角を浮遊」する決め球!? 救援左腕の“遅すぎる魔球”に強打者が見逃し三振
“スローチェンジアップ“の使い手!? MLB公式サイトも「非凡な投球」
レッドソックスの救援左腕が投じた“遅すぎる魔球”が話題となっている。2日(日本時間3日)の敵地ブルージェイズ戦で、フェルナンド・アバド投手が9回にトロイ・トゥロウィツキー内野手をチェンジアップで見逃し三振に切って取ったが、その球速はなんと62.8マイル(約101キロ)だった。
アバドはこの試合、14点リードと一方的な展開の中、7回から2番手で登板した。2イニング連続3者凡退に抑え、最終9回のマウンドへ。1死からモラレスに四球を与え、初めての走者を出したが、続く強打者トゥロウィツキーを驚きの1球で打ち取った。
93マイル(約150キロ)のツーシームなどで追い込み、6球目は80マイル(約129キロ)のチェンジアップがワンバウンドとなりボール。すると、7球目は外角への62.8マイルのチェンジアップ。同じ球種で落差28キロのスローボールにトゥロウィツキーは反応できず、見逃し三振となった。
MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」も「フェルナンド・アバドが63マイルのチェンジアップを巧みに投じ、トロイ・トゥロウィツキーが見逃す」とのタイトルで特集。「アバドは非凡な投球を見せた。この球は62.8マイルを計時、外角を浮遊していった」と伝えている。
さらに、「このような球を予測する方法がなかったことを考えると、トゥロウィツキーの見逃しに関して、粗さがしをすることは難しい」と同情しつつ、「しかし、アバドがこのような球を投げたのは初めてではない」とも言及した。
実は、アバドはこの“スローチェンジアップ”の使い手。記事では、左腕が今年6月1日のオリオールズ戦ではスクープを60マイル(約97キロ)で空振り三振に仕留め、昨年はゴースを70マイル(約113キロ)で見逃し三振に切って取っていたことも、動画付きで紹介している。
レッドソックスは15-1で大勝。武器を“駆使”し、3イニングを無安打無失点1四球3奪三振と快投したアバドは今季初セーブをマークした。