稀代の強打者プホルスの活躍の裏に日本人の存在「彼との出会い大きかった」

「ヨウイチは今まで出会ったことのないタイプだった」

「セントルイスにもマッサージ・セラピストはいたけど、ヨウイチは今まで出会ったことのないタイプだった。彼のスキルは素晴らしい。ほぐしてほしい場所に的確に働き掛けてくれるし、表面だけではなく深いところにも働き掛けてくれている。球場であれ、遠征先のホテルであれ、自宅であれ、必要とあらば、いつでも駆けつけてくれるのが、本当に助かっているんだ」

 稀代のスラッガーが絶大なる信頼を置く寺田氏は、「自分だけじゃなくて、スタッフ全員でサポートしているんですよ」と謙遜する。そんな寺田氏にとっても、プホルスと知り合えたことは財産の1つだ。

「怪我をしていても、彼には『試合に出ない』っていう選択肢はないんです。これだけ長いキャリアを送ってきて、さらにシーズン最中で、健康体であるわけないですから。疲れがある中で、どうやったら試合に出られるか。痛みを抱える中で、どうやったら最高のパフォーマンスを出せるか。プホルスが考えているのは、常にそこですね。だから、トレーナー陣としても、試合の前後に行うケアで、その手伝いをしているんです。

 プホルスの場合、身体のことをよく分かっているんですよ。身体に対する意識も高い。どの部分が張っているからほぐしてほしいとか、ここに痛みがあるんだけど和らげられないかとか。だから、こちらとしても、すごくやりやすいですね」

 今ではすっかり指名打者(DH)のイメージが強いが、一塁手としてもゴールドグラブ賞を2度受賞した名手でもある。寺田氏は「本当は一塁を守りたいみたいですよ」とこっそり教えてくれたが、不平も漏らさずDHを続けるには訳がある。ありきたりかもしれないが「チームの勝利のため」だ。

寺田氏が明かすプホルスの“凄さ”「ビックリするくらいチーム最優先」

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