「1人でも減れば…」 鷹・鳥越コーチが乳がん撲滅&早期検診訴え
ソフトバンクが乳がん早期発見啓蒙活動で154万321円を寄付
ソフトバンクは5日、認定NPO法人ハッピーマンマを通じて、乳がんの早期発見啓蒙活動に対して、154万321円を寄付し、その贈呈式をヤフオクドーム内で行なった。2008年に34歳の若さで妻を乳がんで亡くした鳥越裕介内野守備走塁コーチと中村晃外野手から、ハッピーマンマの大野真司・代表理事に寄付金が手渡された。
乳がんの撲滅、検診の早期受診を啓発・推進する「ピンクリボン活動」に賛同するソフトバンク。「妻が亡くなってから、こういう活動を球団に対して提案し、協力してもらった。すごくありがたい活動になってきています」という鳥越コーチの働きかけにより、09年より毎年、年1回開催される「タカガールデー」では「ピンクリボン活動」として、乳がん検診の呼びかけなど、様々な活動を行ってきた。
今季は、5月14日の楽天戦(ヤフオクD)で開催された「タカガールデー」で、ベースや、ネクストバッターズサークルをピンクリボンマークにし、乳がん撲滅、早期発見の啓発・推進の呼びかけを実施。また、選手、監督らが着用した「ピンクリボンキャップ」に直筆サインを入れて出品したピンクリボンチャリティーオークションと、収益金の一部を寄付するために「ピンクリボンキャップ(レプリカ」の販売を行い、この収益金を同法人に寄付することとなった。
「先日は小林麻央さんが亡くなりましたし、ああいうのを見ると、1人でもああいう人が減ればいいな、と思いますし。しんどいんですよね……。言葉じゃなく、活動で示していって、多くの人に知ってもらえれば。早期に見つかれば、助かるので。もっともっとやれることはあると思うのでやっていきたい」と鳥越コーチ。誰よりも、その苦しみ、悲しみを知るだけに、時折言葉を詰まらせながら、切なる思いを語る。
「苦しむ人、悲しむ人を1人でも減らしていきたいと思っています。メジャーリーグでは色々な球団が活動をしており、日本ではソフトバンクがメジャーリーグの球団に1番近い活動をして頂いています。これからもお願いしたいと思っております」と同法人の大野代表理事。決してなくしてはいけない大切な活動。この活動が広がり、1人でも多くの人が救われることを願うばかりだ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)