イチロー球宴史上唯一のランニング弾に再び脚光「とにかく速すぎるんだ」
2007年にAT&Tパークでランニング本塁打、「Cut4」が特集
夏の祭典ことオールスター戦の開催を11日(日本時間12日)に控え、球宴史に残る記録が再び脚光を浴びている。MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」では、2007年にイチローが放った球宴史上唯一のランニング本塁打を特集している。
マリナーズに入団した2001年から7年連続で球宴選出されたこの年。イチローは「1番・中堅」で先発出場した。1点を追う5回無死一塁の場面で打席に立つと内角球をフルスイング。ライトに向かって一直線に飛んだ打球は壁を直撃したが、素直に跳ね返らずに、右翼フィールドを転々とした。右翼を守るグリフィーJr.が慌てて捕球にいくが、手間取る間にイチローは快足を飛ばしてホームイン。球宴史上初のランニング本塁打を含む3安打と大活躍した背番号51は、自身初となる球宴MVPを獲得した。
記事では、舞台となったAT&Tパークは、右中間がフェンスの代わりにレンガの壁になっていることに触れ、「外野手には少なからずチャレンジとなる」と解説。右翼のグリフィーJr.は「気まぐれな跳ね返りをしたボールを追う面倒な役割を背負わされた」と同情も見せている。だが同時に、史上初のランニング本塁打が生まれた理由は、こう明言した。
「イチローがとにかく速すぎるんだ」
後にも先にも球宴でランニング本塁打が飛び出したことはなく、史上唯一の快挙。これについても、記事では「この記録がイチローのような唯一無二の才能に属するものなら、まったくもってふさわしい記録と言える」と、メジャー通算3000安打をはじめ数々の金字塔を打ち立てた背番号51を称えた。
今年の球宴では、イチローに並ぶランニング本塁打が飛び出すのか。スター選手たちの熱い戦いに期待しよう。