4年ぶりVへ首位ターン 楽天“前半戦MVP”は戦力外経験の苦労人右腕

前半戦途中まで打線牽引した茂木、マー君の姿に重なる則本

 さらにウィーラーの働きも見事だった。序盤から不調にあえいでいた主砲だが、19本塁打、51打点。ペゲーロとともに、チャンスで確実に得点につなげる働きは、他球団も手が付けられない様子だった。チームが絶好調の4月、2割に満たない打率でも使い続けた梨田監督の辛抱強さも特筆すべき点だろう。終わってみれば打率.288。両外国人の存在感が、首位ターンの大きな要因だ。

 交流戦まで先頭打者を担った茂木。生え抜きとして球団初の2桁本塁打を記録し、打率.319と大活躍だった主力は現在、肘の故障で戦線離脱。その代役で1番を務める島内、3番の岡島もしっかりと働き、5番の銀次はリーグ2位の打率.325まで上げてきた。

 投手陣もエース・則本を中心に、安定感が光った。プロ野球記録となる8試合連続2桁奪三振を記録したミスターKは、すでに9勝をマーク。11日の福岡ソフトバンク戦は、序盤に4点を失ってしまったものの、終盤にチームがひっくり返し、勝利で終えた。

 この展開は、2013年の田中将大投手に重なる。当時のエースの登板試合は「田中に負けはつけさせられない」というチームのムードが漂っていた。結果的にそれが24勝無敗という金字塔にもつながったのだが、今の則本も、そういう空気を作り出す存在になりつつある。

前半戦MVPを挙げるとしたら福山

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