進学校・明星のエース右腕が8回2死まで無安打の快投→夕方から模擬テスト!?
春夏計12回の甲子園出場経験がある古豪、“快挙”目前も「意識していまいました」
第99回全国高校野球選手権大阪大会は14日に1回戦が行われ、明星が5-1で天王寺を破った。中盤に先取した4点からさらに7回に1点を加点した古豪・明星が勝利し、初戦を突破。投げてはエースの北野夏飛人が8回2死までノーヒットに抑える快投を見せた。「6回あたりから少し意識してしまいました」と本人は笑ったが、威力あるストレートで押し続け凡打の山を築いた。
1年夏からエース番号を背負う経験豊かな右腕だが、「当初は1年生からエースにしてもいいのかと周囲から言われたこともあった」と吉村卓也監督は振り返る。だが、何より「今後のことを見据えて成長してもらいたかった」と期待をかけた。
経験を積んでいくことでエースも成長を自負していた。
「去年までは気持ちになかなか余裕を持てなかったけれど、今日はどこか余裕を持って投げられました」
府内屈指の進学校でもある明星。平日は7時間授業のため、普段の全体練習は2時間程度。そのため自主練習の時間を多く取り、帰宅後はシャドウピッチングをして腕の振りを確認してきた。チームとしても強化練習期間を設けたり、静岡や岡山に遠征するなど活動も活発化。夏に向けてモチベーションを上げてきた。
明星は春夏計12回の甲子園出場経験があり、45回大会で全国制覇を果たした古豪でもある。悲願に向けまずは好スタートを切ったが、その勝利の喜びをかみしめる間もなく選手たちは夕方から行われる模擬テストへ向け、すでに脳内を切り替えて球場を後にした。
ウ
(沢井史 / Fumi Sawai)