窮地救った1年生「目標は日本一」4季連続甲子園目指す智弁学園に頼もしい戦力

智弁学園・坂下翔馬【写真:沢井史】
智弁学園・坂下翔馬【写真:沢井史】

智弁学園が2回戦突破、1年生・坂下がチームの窮地救う活躍

 第99回全国高校野球選手権奈良大会は15日、2回戦が行われ、智弁学園が御所実を7-4で下し、初戦を突破した。

 チームの窮地を救ったのは、入学してまだ4か月の1年生だった。正二塁手の田渕竜臣が左膝を怪我し、まだ思うように動けていないため、1年生の坂下翔馬がこの日「2番・二塁」でスタメン起用された。

 161センチと小柄ながら「思い切りがよくて気持ちが強い」と小坂将商監督。当の本人は「試合前はすごく緊張しましたが、試合になったら、もうやるしかないと思いました」と集中力を切らさなかった。初回には犠打を決め、2打席目には2点目の適時打、3打席目には三塁打を放つなど、この日の主役は間違いなく坂下だった。

 中学時代は葛城ボーイズに所属し、ポジションは主にショート。当時から守備には自信を持っており「難しいゴロもさばける自信はあります」と胸を張る。この日の試合でも4回の先頭打者・北谷一希の強い当たりを難なくアウトにし、堅守でチームを盛り立てた。

「先輩がたから“お前は思い切りやるだけでええ”って声をかけてもらって、とても守りやすかったんです」と笑顔で振り返る。春の近畿大会後の練習試合からスタメン起用される機会が増え、夏の大事な初戦で見事に大仕事をやってのけた。

「この夏は3年生と1試合でも多く試合がしたいんです。目標はもちろん日本一です。少しでも長い夏にできれば……」

 チームとして初の4季連続甲子園出場に向け、また頼もしい戦力が現れた。

(沢井史 / Fumi Sawai)

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