【田澤純一コラム第4回】スランプの前半戦分析、支えとなった「成長のための試練」の言葉
強くなった「あそこには帰りたくない」の思い
引退後もかわいがって下さる斎藤隆さんも、タイミングを計ったかのように、ちょうど辛い時に連絡をくれました。僕はそういったところは恵まれていて、周りの方々に支えられていることを、改めて深く感じました。
マイナーでのリハビリ登板では、少しフォームの修正もしました。技術的なことは説明が長くなるので省略しますが、徐々に打者がボール球を振ってくれるようになったのは、いい傾向だと思います。僕は渡米1年目とトミー・ジョン手術後をマイナー球団で過ごしましたが、今回のリハビリ登板ではマイナーで5試合に投げ、「あそこには帰りたくない」という気持ちが強くなったことも、いい刺激になりました。
もちろん、スランプなんてないに越したことはありません。でも、自分を見つめ直す時間が持てたことは大事だったと思います。調子を上げるのはすごく難しいですけど、調子が悪くなるのは簡単。少しずつよくなってきた調子を維持するためにも、1日1日の積み重ねが大事です。プルペンや練習でしっかり準備を重ね、マウンド上ではあまり考え過ぎずに、キャッチャーが構えたところへ投げることだけを、シンプルに実行していきたいと思います。
この経験を生かし、プラスに捉えて、後半戦はチームに貢献できるように頑張りたいと思います!
(田澤純一 / Junichi Tazawa)