疲労度は対照的 大阪準決で“センバツ決戦”再び、どうなる大阪桐蔭vs履正社

準々決勝に先発した大阪桐蔭・柿木【写真:沢井史】
準々決勝に先発した大阪桐蔭・柿木【写真:沢井史】

履正社は準々決勝まで全6試合でコールド勝ち

 各地の夏の地方大会もいよいよ佳境に入った。27日に準々決勝4試合が行われた大阪でもベスト4が出揃い、29日の準決勝では大冠vs上宮、大阪桐蔭vs履正社というカードが決まった。特に、大阪桐蔭と履正社は今春のセンバツ決勝戦以来の対戦となり、高校野球ファンから注目が集まっている。

 履正社は準々決勝までの6試合をすべてコールド勝ち。ただ、大会の序盤戦は持ち前の打撃が振るわず苦しんだ試合もあった。初戦の常翔啓光学園戦では9-0で7回コールド勝ちをしたものの、安打はわずか6本。4回戦の今宮戦では先制を許す苦しい展開の中、何とか中盤に逆転したが、チャンスで凡退する場面が目立った。「ヒットは出ても取るべき場面で点が取れていない」と岡田龍生監督が渋い表情を見せていたが、5回戦の久米田戦から各打者のバットが振れてきた印象がある。

 準々決勝では好左腕・宮本大勢を擁する大体大浪商と対戦。宮本は4回戦の槻の木戦で5回参考ながら無安打無得点のピッチングを見せるなど絶好調。打線も3番の西川尚汰を中心に振れており、勝ち上がりからすると浪商が有利とも見られていた。だが、蓋を開けると、今夏初めて1番に座った石田龍史が先頭打者本塁打を放つと、2番の溝邊冬輝が四球で歩き、3番の安田尚憲が右中間に本塁打を放つなど、初回に一挙5点を先取。以降も小刻みに得点を重ね、終わってみれば15点を挙げる5回コールド勝ちとなった。

「浪商さんの方が優位だと思ったし、コールドなんて予想もしていなかった」と、岡田監督は驚いた様子を見せた。注目の安田はここまでの6試合で15打数11安打、打率が.733と絶好調。準々決勝に先発したエース竹田祐は5回でわずか63球と、疲労がさほど溜まっていないのも好材料だ。初戦で先発した際はフォームが安定せず苦しんだが、試合を重ねるごとに安定感が増しただけに、29日準決勝でのピッチングにも期待が膨らむ。

エース徳山筆頭に投手層の厚い大阪桐蔭

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