打線不調のロッテでベテラン井口が奮闘、指揮官「若い人も、感じて欲しい」
ロッテは29日、二木の力投も実らず、本拠地での西武に1-6と敗れ、3連敗を喫した。これで90試合で60敗到達となり、借金も今季最多の31にふくらんだ。伊東監督は「点を取れれば状況は変わった。打線をいじったり、(サントスを除く)外国人を入れず、工夫はしているが、全体的に一気に調子を落としている」と、打線が不調だった4月の状況に戻り始めていることを示唆した。
西武先発の多和田に、初回はサントス、加藤、鈴木が3者連続三振。1点を追う3回2死から田村が左翼線二塁打、サントスが死球で一、二塁としたが、加藤は縦のスライダーに空振り三振を喫した。5回は1死二、三塁、6回には2死一、二塁とチャンスもあったが、あと1本が出なかった。
4連敗中の二木は、3回に迎えたピンチを源田のタイムリー1本で最小失点で凌いだ。6回も先頭源田に左中間を破られたが、浅村、中村、栗山のクリーンアップを抑えきり、味方の反撃を待った。しかし、1点も取れない打線にガックリしたのか、7回先頭の山川から岡田、金子侑と連続して歩かせ、1死満塁で左腕の松永にマウンドを譲った。しかし、その松永が秋山の右前打と源田の中犠飛で、試合の流れを決定する2点を与えた。
試合後、二木は「下位打線に四球を出し、上位打線に回すのは絶対にやってはいけない事。ああいう形でマウンドを降りてしまったのが悔しい」と、今季5敗目にうなだれた。
苦しい打線にあって、今季限りで引退する井口が2試合連続で4番を務めている。6回には右前打でチャンスを築き、あと少しでスタンド入りする超特大の中飛を連発するなど、球界最年長野手は必死の姿を見せている。「若い人もああいう姿を見て、感じて欲しい」と指揮官は若手に発奮を促していた。
(細野能功 / Yoshinori Hosono)