依然話題、イチローの“超遅球”打ち「ダブルクラッチ? トリプルクラッチ?」

イチロー“超遅球”に米解説者「トリプルクラッチですか?」

 この時はあまりに遅いボールにタイミングが合わず、追い込まれてしまい、打席で苦笑いを浮かべる場面も。「FOXスポーツ・オハイオ」の実況はその試合を回想し、「45マイルのボールでした。レフトにヒットを放ったのです」と振り返った。すると、解説の元投手クリス・ウェルシュ氏は「これは偉大なショットだ」と思わず爆笑。「ダブルクラッチですか? トリプルクラッチですか?」と続けた。

 ダブルクラッチとは、バスケットボールの神様マイケル・ジョーダンが代名詞としたスーパープレーとしても有名。ゴール前で空中で体勢を変えてディフェンスをかわし、シュートを成功させる二段階モーションで、「エア」の異名を持つジョーダンはその滞空時間の長さから、空中での2度のフェイント後にシュートを沈める「トリプルクラッチ」という神業を見せたこともあった。

 その日のイチローも捕手が投じる“超遅球”にタイミングを合わせるために、細かいステップを踏みながら、バックステップし、レフト前に打球を運んだ。その打撃に、敵地のメディアの中継は“トリプルクラッチ打法”として盛り上がっていた。

 イチローはその試合に続く出場となったこの日、二塁打をマーク。メジャー通算3060安打で歴代22位のクレイグ・ビジオに並んだ。オリックス時代を含めると世界一の4338安打を積み上げてきた43歳。この“超遅球”打ちも今後、語り継がれる打席になるかもしれない。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY