侍ジャパンU-12代表、仁志監督に采配悩ませる「球数」と「日程」の難しさ
メキシコではチャイニーズ・タイペイ戦の起用も考えながら継投
メキシコ戦での先発は大山陽生(広島安佐ボーイズ)。メキシコ打線を無安打無失点に抑える好投を見せていたものの、球数が26球に達したため、2回1死一塁の場面で南澤佑音(大東畷ボーイズ)にスイッチ。南澤は3回に2つの四球などで1死一、三塁とされ、メキシコの3番ティラドに3ランを浴びたところで球数は23球。ここで3番手の加藤達哉(武蔵府中リトル)へ交代となった。
3回1死からの登板となった加藤逹は、28日のチェコ戦からの連投。前日は22球を投げていたため、実質3連投は出来ない。60球以内の2日の休みも考慮した上で2イニング33球を投げたが、5回につかまった。「加藤達哉のコントロールに賭けて、1個でもアウトを取ってくれたらな、と思ったんですけど、あそこが限界だったのかなと思いますね」と仁志監督。四球、死球、死球で1死満塁とされ、メキシコの4番モンハラスに勝ち越しの中前2点適時打を浴びた。
ここにもこの大会の継投の難しさがあった。加藤達の後ろには、山口滉起(大阪東リトル)が控えていた。加藤達が適時打を浴びる前でのスイッチも可能だったが、ここにも「球数」の難しさがあった。タイペイ戦での登板を考えていた山口を早めに投入し、30球を越えれば、また継投せざるを得なくなる。翌日のことを考えれば、出来るだけ前の投手を引っ張りたかったのだ。