ドジャースは「勝者」レンジャーズは「敗者」…米メディアがトレード格付け
ドジャースは1988年以来の世界一へ大きく前進「より強力に」
現地時間7月31日のトレード期限を前に去就が注目されたダルビッシュ有投手は、レンジャーズからドジャースへのトレード移籍が決まった。米東部時間16時の締め切り時間ギリギリに決まった“駆け込みトレード”は、日米を震撼させるビッグニュースとなったが、米スポーツ専門局「ESPN」電子版ではトレードの勝者と敗者を格付けする企画を展開。日本人右腕を放出した古巣と、獲得したワールドシリーズ優勝候補では、はっきりと明暗が分かれた。
「トレード期限の勝者と敗者」と題した格付け企画で、ダルビッシュを獲得したドジャースは「勝者」に格付けされた。シーズン114勝ペースと絶好調のドジャースは、腰痛で離脱中のエース左腕カーショーがキャッチボールを再開するなど、復帰への見通しが明るい中でダルビッシュを獲得。「最近先発した試合の10失点は忘れよう。ダルビッシュは依然としてエリートの先発投手だ。速球のモーションが盗まれていたという報道で、7月に数回あった炎上投球に説明がつく」と評価した。前回登板の7月28日マーリンズ戦ではキャリア最多10失点を喫したが、現地報道によれば速球を投げる際に両手が一瞬止まる癖がバレていたという。
ドジャース先発陣は人数が揃っているように見えるが、カーショー以外にもウッド、ヒル、前田健太らに怪我の不安があるため「保険を必要としていた」という。右肘靭帯損傷の手術から完全復活した日本人右腕に加え、パイレーツからワトソン、レッズからシングラーニと救援左腕2人を獲得。「球界最高のチームは選手層が厚くなり、より強力になった」と高評価だ。
一方、ダルビッシュを放出したレンジャーズは「敗者」と格付けされた。最も問題視されているのは、ダルビッシュの女房役だったジョナサン・ルクロイ捕手のロッキーズへのトレードだ。1年前に高評価を受けていた若手有望外野手と引き換えにブルワーズから獲得したレンジャーズだが、昨季は地区シリーズでブルージェイズの前に敗れ、今季はプレーオフ進出を諦め、ロッキーズにただ同然でルクロイを放出。結局は大きな損失しか残らなかったとしている。